2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

偏愛の温度

空席の数だけ空いた穴微かな残響と古びた余白、消失した可能性 少年少女の仕掛けた罠を鮮やかに蹂躙する赤色青年たちはその様を眺め密かにほくそ笑む「ご覧、かみさまの欠伸に翻弄されている」 電波塔に踊る人影真夜中の歌で言葉に滲む欺瞞を中和する此岸の…

Linus

胡乱のスープを泳ぎ泳いで打ち上げられたその先は安心毛布の中だったという話 真面ではないだろういくら私でもそれくらいは解っているけれど、そもそも私は真面ではないから 私が択んだ君が択んだどっちだっていい我々は、だから、共犯関係にある皮膚一枚隔…

さまよう

私は幸せだよ

非日常

一眠りして起きてあれは全部夢だったのではないだろうかと通話履歴を確認したらちゃんと名前が残っていてああもう、こんなに動揺するなんてな

雪の都に滲みる雨

一周回ってミクシィとかどうなんだろう三人いるマイミクのうち二人(厳密には一人)はこのサービスの存在を忘れていそうだしもう一人は四年前に病死したし、で、もう誰もいない、あれだけ賑やかだった各コミュニティも今は殆ど人気がない様子、生きている人…

瑕疵に手向ける

岡惚れとラインについての話を半時間弱別に好きでいるだけなら構わないだろうと言うと朴念仁、「想ってること自体邪な気がするんだよ」真面目に答えるそう思うのなら止せばいい、と言いかけて、そんなに単純な問題でもないかと思い直した色恋は一種の病気だ…

あれそれこれどれ(も)

友人とピクニックの日私のつくった卵のサンドイッチと友人のつくったお弁当で昼食、おかずはどれも美味しくこれを毎日食べられる彼女の恋人は幸せ者だ としみじみお菓子は満腹で食べられなかったが酒はきちんと胃におさめた柿の木の下に寝転んで逆転した天と…